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  2. 「高き志」をめざし、世界各国で活躍する文理生からのメッセージ集
 子どもの頃は天文学者に憧れていて大学では物理を学びたいと思っていました。加速器研究などの大規模な研究施設は筑波にあったので、高校1年の時、担任の先生に「筑波大学に行きたい」と相談すると「あそこで研究しているのは東大の人が多い、そうした研究がしたいなら東大に行くしかない」と。「高校でトップの成績を取ったんだから、お前なら絶対受かる」といわれたんですが、その後、部活に明け暮れていたこともあり、現役時代の東大模試では最高でもC判定だったので、受験した時は完全に浪人覚悟で予備校の申し込みまでしていたんです。だから合格発表で自分の名前が出ていた(当時は受験番号と名前が出ていた)時は本当に驚きましたね。
実際に大学で学び始めてみると、それまで物理だと思っていた分野が実は化学だったり、数学が哲学だったり、物理が数学に近かったり、高校で学ぶ分野とかなり違うことがわかってきました。僕は机の上で理論を学ぶよりも、実験する方が好きだったし、実際のモノを扱う研究がしたかったので化学の道に進むことに決めました。現在は地球化学の分野で、火山ガスや火山岩、あるいは火山岩によって地表に運ばれたマントル由来の岩石について、希ガス元素の同位体を手がかりにして起源や履歴を明らかにする研究をしています。岩石を採取するために、海外ではギリシア、韓国、国内では、伊豆諸島の新島や三宅島など、世界各地に足を運んでいます。僕は自分のことを研究者というよりも技術屋ではないかと思っているんです。自分の開発した分析技術が、今の地球化学的な分野に少しでも貢献できればいいかなと思って研究に取り組んでいます。
プロフィール:中学時代はシンガポールで生活。高校では弓道部に所属し、西武学園文理高校初の東大合格者(4人)のうちの一人となる。東大理科Ⅰ類に入学後、理学部化学科に進学し、放射化学を研究。同大大学院理学系研究科に進み、博士課程を学ぶ途中、平成12年10月、同研究科の助手となる。現在、地殻化学実験施設に所属。平成18年6月から1年間、イギリスのマンチェスター大学で地球化学の研究を行う。

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