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  2. 「高き志」をめざし、世界各国で活躍する文理生からのメッセージ集
◆ 今携わっているエアロゾルの研究は、私たちの生活にどう結びついて
  いるのですか。

大気中には黄砂のようにとても小さな微粒子が浮かんでいて、「エアロゾル」と呼ばれています。エアロゾルは工場や車の排気ガスなど人間活動によってもたくさん排出され、それ自体が人間の健康に悪い影響を及ぼし、大気汚染などの環境問題を引き起こします。また、もう一つ重要な点は、エアロゾルが将来の気候変動にも大きな影響を与えうるという点です。エアロゾルは太陽からの光を吸収・散乱したり、雲の性質や雨の降り方を変えてしまうという影響力を持っています。いま僕は数値モデルのシミュレーションを通して、エアロゾルが地球環境や気候変動に対してどのような影響を与えるのかについて調べています。エアロゾルの研究は地球に暮らす我々にとって大変重要なテーマだと言えます。

◆ 中学の卒論に選んだテーマは、現在の研究とリンクしていますね。
偶然とはいえ、現在卒論の内容と近い分野の研究をやっていることに自分でもびっくりしているんです。でも、中学時代から一貫して今の分野の研究者をめざしていたわけではありません。中学、高校、大学と科学者一筋を目標としてやってきたといえるなら格好良いのですが、自分はその時々に興味を持ったものに引かれて、あっちにいったりこっちにいったりという具合で、とても順調だったとは言えないというのが本当です。東大を受けたときも、センター試験が終わって理数系の成績がよかったから急遽受けようと思ったくらいですから。どちらかというと、自分は先々まで見通して物事を決めていくというよりは、そのときの周りの状況に影響されながら物事を決めてきたように思います。

◆ 難関大学合格に向けて、勉強と部活をどのように両立させていた
  のですか。

中学では野球部、高校ではバドミントン部でしたが、とにかく部活を一生懸命楽しんでやりました。授業以外は部活、という学園生活でした。その分勉強に充てる時間は少なくなるので、短い勉強時間をどうやって充実させるかを考えました。授業は集中して受けましたし、部活が中断する中間・期末試験前はかなり勉強しました。部活で培った忍耐力や集中力は今でも役に立っています。研究は、「思ったようにはうまくいかない」ということも多くありますが、そういう中でも忍耐力を持ってコツコツと続けていくことがとても大事なことだと感じます。中学・高校で何かを一生懸命やることで身に付く能力はその後も活かせると思いますから、文理では部活でも委員会でも何かを一生懸命やってみてほしいですね。

◆ 文理での授業や進学指導での思い出はありますか。
授業で好きだったのは数学や理科系、体育でした。英語はそれほど好きではなく、国語はもう苦手でしたね。進路については、中間や期末、それに模試などの結果を見ながら、担任の先生に頻繁に進路相談をしていただきました。中学3年時には前倒しで高校の授業内容を学んでいた記憶がありますが、この中高一貫ならではのメリットによって受験準備に随分と余裕ができたと思います。文理のいいところは、いろんなことを体験させてくれるイベントや環境が充実していて、先生たちの熱意もすごかったということです。これは一番大事な中学高校時代を過ごす上で、大きな力になったと思います。

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