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  2. 「高き志」をめざし、世界各国で活躍する文理生からのメッセージ集
 私は文理高校を卒業後、星薬科大学に進学し、4年間の学部卒業後(※現在は6年制)に薬剤師の資格を取得、さらに5年間薬物送達システムの研究に従事し、2002年に博士(薬学)の学位を取得しました。学位取得後はいろいろ選択肢がある中、私は、自分自身の研究の幅を広げるため、敢えて海外での博士研究員としてのキャリアを選びました。所属研究室の教授の推薦により、教授自身がかつて博士研究員として所属していた海外の研究室や、当時の友人が立ち上げた研究室に研究留学する人が多い中、私は自分のやりたい分野である「癌」「臨床につながる研究」に絞り込んで、自ら論文を読みあさって留学先の研究室を探しました。十通ほど手紙を送った中から、MRIを使った癌の研究をしているDr. Artemovから快い返事をいただきました。別の箇所からも良い返事をもらいましたが、世界的に医学研究レベルの高いジョンズホプキンス大学であること、Dr. Artemov自身比較的若くこれから一緒に上昇気流に乗って行けたら、ということで彼の研究室を選びました。
 渡米して7年が過ぎ、現在は同大学医学部にてAssistant Professorとして癌に対する薬物送達システム及び分子イメージングの研究に携わっています。高校時代には、海外の名門大学でポジションを得て、好きな研究をしている今の自分はとても想像できませんでした。その一方、プレッシャーは相当なものです。教授陣(Assistant Professor以上)は自分達の給与を含め、自分自身で研究費を絶えず取り続けなければなりません。研究費が取れなくなれば、ラボを畳まざるを得ません。そのため、周りはとても優秀な同僚ばかりです。そのプレッシャーの中で自分がここまで続けられているのは、「研究が好き」という事に尽きます。私にとって学術研究職は天職であり、そう思える仕事に就いていること自体、とても幸せな事だと思います。
 若い皆さんには、後になって後悔しないように、「今」を有意義に過ごしてもらいたいです。若い時にしかできないことはたくさんあります。大学に入る事自体がゴールではなく、スタート地点に立つ準備の段階でしかありません。目先の大学名にこだわるのではく、もっと先に目を向けて自分にとっての天職を見つけることを心がけてください。忙しくても、辛くても、やっていて楽しいと思える仕事を見つけてください。今からそれを思い描いていれば、きっと皆さんも将来それぞれの天職に就ける事でしょう。

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